八重山諸島:西表島での沢登り(ユチン川~板敷川の遡下降)

2018年3月15日 OB・OG山行

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H22卒H部です。

2016年の5月に行なった沖縄の八重山諸島 西表島での沢登りの様子を報告します。

普段登っているアルプスや越後山脈とは全く違う風景の中、異国情緒と探検隊気分を満喫しました。

※メンバー:H部、I村(H22卒)

 

<2016年5月1日>

9:00ユチン橋→10:00ユチン大滝→12:00分水嶺→14:30幻の池

前日に西表島の民宿に入り、朝のバスで宿から移動。ユチン川の入渓点は本土の沢とは全く違う雰囲気で、なんとも言えない怪しさが漂っている。正直に言えば、淀んでいて爽やかな雰囲気は皆無…

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ユチン川は途中の大滝が観光スポットとなっていてトレッキングコースが付いているので、大滝まではそちらを使って時間を短縮。
大滝でクールダウンa.k.a滝行をやってから高巻きへ。ここから先は沢登りの世界になるが、滝の上もところどころ踏み跡が残っている。

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滝から2時間ほどで西表島の分水嶺へ。ここからは沖縄県最大の川である浦内川の支流を下降していく。

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沢は淀んだ淵が多く、泥ラッセルを強いられる…。ヘドロからは発酵したガスとドブのような匂いが立ち上りなかなかの修行系。

藪漕ぎで少し苦労して、14時半ごろに幻の池と呼ばれる大きな淵へ到着。

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本当はもう少し進みたかったが、この日の気温は30度。ジャングルの中は無風で湿度も高く、2人ともバテ気味なのでここで行動を打ち切った。池の上流に平らな場所があったので幕営。
夜も暑く、シュラフなど被れない。本当なら外でゴロ寝したいが虫の攻撃を考えるとテントの外に出られない・・・ガマンの夜だった。

<2016年5月2日>
7:20発→14:30マヤグスクの滝→17:30浦内川展望台

幻の池は左岸に踏み跡が続いている。せっかくだし池を泳ぎ下ろうかと思ったが、同行者が気乗りしない感じなので踏み跡を使って高巻いた。幻の池から下ると10分ほどで大きな岩が続く巨岩帯。ここは最初に大きめの滝がかかっているので右岸からロープを使って下降した。

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その先は沢通しに下降したが、岩が苔や泥でヌルヌル!非常に滑りやすく苦労した。

この先も基本的に鬱蒼としたジャングルの沢の中を進むが、途中で200mほどの大ナメ地帯。気持ち良い。このあたりではオオウナギ、リュウキュウイノシシも目撃。

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大ナメが終わると左右から支流が合流して大きな淵が連続する。50mほどの泳ぎが続くが全く寒くない。というか水がぬるい。

首まで水に浸かりながら淵を移動していると気分はさながらジャングルクルーズ。いわゆる山登りとはぜんぜん違うけど、これはこれでOK!

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連続する大淵が終わると多段6m滝、幅広の5mの滝が続き次第に谷が狭くなり、最後の核心となるマヤグスクのゴルジュへ。

ゴルジュを沢通しに下降するのは厳しそうなので右岸から高巻き、さらに20mの懸垂下降でマヤグスクの滝の落ち口へ。滝を慎重に降りれば今山行の核心は終了。

振り返ると扇状に広がるマヤグスクの滝と、その上にホール状に広くえぐれた岩壁。自然が作り出した天然の劇場のような空間である。

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マヤグスクの滝で泊まる予定だったが、時間に余裕もあるので先へ進む。カンピレーの滝とマリュドゥの滝の滝を過ぎて浦内川展望台の東屋で幕営した。

<2016年5月3日>

8:30展望台→9:00軍艦岩

30分だけ歩いて船着場へ。始発のボートでマングローブ林を眺めながら下山した。

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