2018年3月22-23日、宮之浦岳縦走

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実施日:2018年3月22-23日

山域:屋久島宮之浦岳(白谷雲水峡〜縄文杉〜紀元杉)

メンバー:F田(H25卒)、T倉(H25卒)

 

現役の頃から行きたいと思い続け、卒業してからはや5年。やっとこさ宮之浦岳に行ってきました。

 

初日は雨。3月の宮之浦岳ならそんなに混んでいないだろうと思っていたが、そこそこ人はいた。ほとんどは縄文杉までのピストンだ。さすがに南方なので寒くはないが、雨の日にわざわざ山に行くことも最近はあまりないので、ややダウナーな気分に、なるかと思いきやそんなことはなかった。

屋久島にあっては雨はいつものこと、心なしか雨に彩られた風景も悪くない。むしろ屋久島ならではの叙情感を引き出している気さえする、たぶん。

ウィルソン株❤

縄文杉は近くまで寄れないが、すごい。これはすごい。ガイドブックやらなんやらで見るより、とにかく実際を見たらすごいのだ。人間が決してたどり着けないような領域にある生物の真骨頂。寿命という絶対的な制約をプッシュし続ける圧倒的なエネルギーと、想像を絶する年数の間、ありとあらゆる生と死の緊張感をくぐり抜けてきた荘厳さ。こんなチンケな言葉では表しきれない、立ち現れ(大森荘蔵的に)の姿があった。ガツーンと食らわされ、しばらく茫然自失としてしまう。

そして、なにも縄文杉だけではない。行く先々でおそるべき生命力を持った木々に近寄ることになる。ただの物見雄山で足を踏み入れると、その見立ての甘さに気恥ずかしくなるだろう。

縄文杉より先へ進むと雪がついていた。昨日今日と振り続ける雨だが、高い標高では雪となり、海から吹き付ける風とで厳しい冬の様相だ。新高塚小屋で1泊する。テントは自分たち一張りだったが、避難小屋の中は登山客ですし詰め状態だった。

 

翌日、当初はもう1泊する予定だっが、バスの時間やら麓での滞在日数を増やしたいやらで短縮してこの日のうちに降りることにした。少々急ぐが、下りた後島全体を見て回りたくなったので。

稜線上はだいぶ冬山。凍りつく斜面もあった。

モヤの中、笹薮を潜りながら山頂を目指すうちに視界が晴れてきた。あちこちで溶けた雪がきらめいている。

 

 

宮之浦岳からは主に下り道だが、笹薮や木々につく水滴で体は雨に降られたような濡れ具合に。大人しく雨具を着ればよかったのだが、快晴無風でけっこう暑い。

ぐいぐい進んで紀元杉のところからバスに乗って麓へ帰る。

紀元杉

 

翌日は島内をレンタカーを借りて観光。大きい島なので1日ではとても回り切れない。レンタカーはとてもお安く、1日3000円とかから。複数日だと追加1500円とかで、大丈夫なのかしらと思う格安さ。ほかの観光地に比べて商売っ気がなさすぎるぐらいないので、とてものんびりして周れる。時期的なものもあるが宿もまあまあ安い。食費は島だからしょうがないが少し割高か。魚はうまい。

そして、島のあちこちでみられる滝がすごい。

トーロキの滝(少し下りて見ることも可)

千尋の滝(スラブすごい)

大川の滝(おすすめ)

ガジュマル

島の中心部は花崗岩質で、高い標高から豊富な水量を落とし発達してきた沢や滝は本州では滅多にお目にかかれないスケールを持つ。1ヶ月ぐらい滞在していろんな沢を見てみたいところだ。